所得税における生命保険料の各種控除

生命保険料控除

納税者が生命保険料、介護医療保険料及び個人年金保険料を支払った場合には、生命保険料控除を受けることができます。

平成22年度税制改正により、平成24年分の所得税から生命保険料控除の控除額が変更され、平成24年1月1日以後に締結した保険契約等より新制度が適用されます。

平成2411日以後に締結した保険契約等に係る新生命保険料、介護医療保険料、新個人年金保険料と、平成231231日以前に締結した保険契約等に係る旧生命保険料、旧個人年金保険料では、生命保険料控除の取扱いが異なります。

旧生命保険料

控除の対象となる旧生命保険料は、保険金受取人のすべてを本人か、または配偶者その他の親族とする平成231231日以前に締結した生命保険契約等に基づいて支払った一般の生命保険料です。

新生命保険料

控除の対象となる新生命保険料は、保険金受取人のすべてを本人か、または配偶者その他の親族とする平成2411日以後に締結した生命保険契約等に基づいて支払った一般の生命保険料です。

介護医療保険料

控除の対象となる介護医療保険料は、保険金受取人のすべてを本人か、または配偶者その他の親族とする平成2411日以後に締結した医療費等支払事由に基因して、保険金等が支払われる保険契約等に基づいて支払った保険料や掛金です。

旧個人年金保険料

控除の対象となる旧個人年金保険料は、平成231231日以前に締結した一般の生命保険契約等のうち、一定の要件を満たす年金の給付を目的とし、年金の受取人を本人または配偶者が生存している場合にはこれらの者のいずれかとする一定の範囲の個人年金契約等に基づいて、支払った保険料や掛金です。

新個人年金保険料

控除の対象となる新個人年金保険料は、平成2411日以後に締結した一般の生命保険契約等のうち、一定の要件を満たす年金の給付を目的とし、年金の受取人を本人または配偶者が生存している場合にはこれらの者のいずれかとする一定の範囲の個人年金契約等に基づいて、支払った保険料や掛金です。

控除証明書

生命保険料控除の適用を受けるためには、旧生命保険料で年間の保険料が9000円以下であるものを除いて、生命保険会社等が発行した生命保険料控除証明書の添付(提示)が必要です。

ただし、会社を対象とする団体特約による生命保険で保険料が給料天引きされたものは、会社がその金額等を確認し、保険料控除申告書の給与の支払い者の確認印欄に確認印を押印すれば、証明書の添付を省略することができます。

生命保険料控除額

生命保険控除額は、支払った保険料(剰余金の分配または割戻金の割戻を受けた場合には、剰余金または割戻金を差し引いた残額)に基づいて計算し、最高限度額は、12万円です。

契約者と保険料支払者が異なる場合

たとえば、妻が契約者である生命保険契約について夫が保険料を支払っている場合には、保険契約者が誰であるかは生命保険料控除の要件とはされていませんので、保険金受取人の要件等を満たしているものであれば、実際に保険料を支払っている夫の生命保険料控除の対象となります。

なお、保険料を負担していない人が満期や解約又は被保険者の死亡により、その生命保険金を受け取った場合、贈与税や相続税の対象となりますので、注意が必要です。

 

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