年末調整での住宅ローン控除
年末調整での適用
住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)については、住宅を居住の用に供した年(適用を受ける1年目)については、本人が税務署で確定申告する必要があり、年末調整の際に控除を受けることはできません。
翌年以降は、年末調整で適用が可能となりますので、本年分の年末調整で適用が受けられるのは、平成19年1月1日から平成30年12月31日までの間に住宅を居住の用に供した人で平成19年分から平成30年分までのいずれかで確定申告を行った人です。
申告書の提出
年末調整の際に控除の適用を受けるためには、住宅借入金等特別控除申告書に、次の書類を
添付して、給与の支払者に提出する必要があります。
その人の住所地の所轄税務署長が発行する「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書」
金融機関等が発行する「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」ただし、①の証明書については、前年の年末調整の際にその給与の支払者において、住宅借入金等特別控除の適用を受けている場合には、添付を省略することができます。
また、平成24年6月以降交付分からは、住宅借入金等特別控除申告書と①の証明書は兼用様式とされています。
連帯債務の場合
連帯債務による住宅借入金等の場合には、連帯債務による住宅借入金等の年末残高に控除を受ける人が負担すべき割合を乗じて、控除を受ける人が負担すべき部分の年末残高を計算します。
この控除を受ける人が負担すべき割合については、原則として、住宅借入金等特別控除の適用
を受ける最初の年の確定申告の際に提出した「住宅借入金等特別控除額の計算の基礎となる住宅借入金等の年末残高の計算明細書」に記入した負担割合によります。
なお、年末調整において住宅借入金等特別控除の適用を受ける人は、住宅借入金等特別控除申告書の備考欄に、他の連帯債務者から「私は連帯債務者として、住宅借入金等の残高〇円のうち、〇円を負担することとしています。」等の文言、住所・氏名、(その人が給与所得者である場合には、その勤務崎の所在地・名称)の記入と押印を受ける必要があります。
借換えの場合
住宅借入金等特別控除の適用を受けている人が、住宅借入金等の借換えをした場合において、
借換えによる新たな住宅借入金等(当初の借入金等を消滅させるためのものであることが明らかであり、かつ、償還期間が10年以上など一定の要件を満たすものに限ります)の当初金額が、借換え直前の当初住宅借入金等残高を上回っている場合(借増しの場合)には、住宅借入金等の年末残高は、借換えによる新たな住宅借入金等の年末残高に借換え直前の当初住宅借入金等残高を乗じて、借換えによる新たな住宅借入金等の当初金額で除した金額を用いることになります。
住民税からの控除
平成21年から平成33年12月31日までの間に居住した者が所得税の住宅ローン控除を受けた場合で、所得税で控除しきれなかった金額がある場合は、翌年度の個人住民税から、次のうちいずれか少ない金額を控除することができます。
- 所得税で住宅ローン控除可能額を引ききれなかった分の金額
- 所得税の課税総所得金額×5%(97,500円を限度)
ただし、平成26年から平成33年12月31日までの間に居住して取得した住宅が特定取得である場合は所得税の課税総所得金額×7%(136,500円を限度)となる。
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